ポケットナイフのレストア

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『GOOD YEAR』ロゴのポケットナイフの分解

GOOD YEAR

皆さんこんにちは、DIYヤーののぶたです。

今回はこの古びたポケットナイフをレストアしようと思います。『GOOD YEAR』のロゴが入っているね。作りは簡素で、言ってしまえば安物かな。キズ、サビ、汚れと、時代感ありますね😀

この画像ではわからないけど、側面はサビのためかグリップのプラと金属パーツの間に隙間ができてしまっている・・・😅これは、分解が必要だね。よしDIYだ。

ポンチ

最初に真鍮ピンを抜かねばならないので、ポンチで印をしてからドリルで削る作戦でいきます。

ピンの頭が小さい(約2ミリ)から、直接ドリルを当てても滑ってずれてしまうので、それを防ぐためにポンチでピンのセンターにキズを付けます。

電動ドリルドライバー

ドリルドライバーに2ミリのドリルビットを装着して、ピンを削ります。

このドリルドライバーマキタの古いやつ。貰い物で、元の色は青だったけど、黄ばんで嫌な色になっていたから黒く塗りました。ドリルチャックも芯ブレが酷かったから、取り替えました。おいら、古い道具が好きだから、旧式でも動くならウエルカムなの😍

プラスチックグリップの分離

ドリルでピンの頭を削ってから、柄のプラスチック部分と金属部分の隙間にチゼル(彫刻ノミ)を差し込んで、しゃくってはがしました。サビと汚れが酷くてわかりづらいけど、プラの下は真鍮板でした。

カットオフホイール

ドレメルカットオフホイール(切断砥石)を装着して、飛び出ているピンを切り落とします。何気にこのカットオフホイールはよく切れる😆

分解完了

ピンを切断したら、ニードルでピンの切断した側から叩いて、ピンを抜く。すべて抜ければバラバラに。真鍮ピンは再利用できないから、組み立て用には別の物を用意しておく😃

酢に漬ける

金属パーツのサビを取るのに、穀物酢に漬け込みます。今回はパーツが小さいからステンレス網に入れました。この方法については手回しドリルのレストアのときにもやっているので、興味あればチェックしてください😄

プラスチックハンドルのレストア

プラスチックハンドル

金属パーツをお酢に漬けいる間、プラスチックの柄部分をきれいにしていきます。しかし、というか、やはり、外すときにドリルで損傷させてしまった・・・🤣思った以上に弾力のあるプラスチック素材だったから、ピンの頭を削らずとも、外せたかもと、後の祭りなのだ😭

裏面のクリーニング

悔やんでいてもしょうがないので、作業を続けます。柄の裏側は、おそらく接着剤が塗ってあったらしく、硬化した物質が付着していたので、ホビー鉋の刃で削ぎ落しました。使うときは刃を寝かせずに、立たせて削ります。

プラスチッククリーナー

全体の汚れや、黄ばみが取れないか、プラスチッククリーナーで軽く拭いてみました。汚れは取れるけど、黄ばみは落ちないみたい😗

プラリペア

全体を研磨する必要がありそうだけど、その前に、損傷個所を補修します。モデラーさんならよくご存じなプラリペアを使用して、キズを埋めます。このプラリペアは溶剤を使ってアクリル粉末を溶かして、それを溶着させるもの。言わばプラスチック溶接。接着剤と違ってプラスチックそのものを溶かしこむから、非常に強度があります😤

しかし、溶剤が有毒でとてもシンナー臭が強い。換気はしっかりとね!

プラリペアの研磨

プラリペア自体は5分程度で硬化するけど、タイミングの問題でここから翌日の作業です🌞

さすがプラリペアはプラスチック造形用ということもあって、削りやすい。

画像のナイフはモーラウッドカービングナイフ。このナイフは海外製としては珍しい鋼を地金で挟むラミネーテッド。買ってそのままでもかなりの切れ味です。こいつで大方のはみ出し部分を削り落とし、そのあと、#400のサンドペーパーで磨きました。

耐水ペーパー

柄の全体を研磨するのに耐水ペーパーを使用します。シアの#800と#1200に三共理化学の#2000(ねずみ色)です。

耐水ペーパーにはたっぷり水につけてから使いましょう。水の効果で摩擦熱がおさえられ、また、目詰まりも防いでくれるのだ🤩

あらためてプラスチッククリーナー

#2000の耐水ペーパーまでかけ終えたら、あらためて先ほどのプラスチッククリーナーで磨きます。このクリーナーにはコンパウンドが含まれているので、柔らかい布につけて磨けば結構光沢がでます✨少し光沢剤も含まれているのかな?🤔

穴あけ

きれいになったところで、キズを埋めたところの元穴を復活させます。キリで穴のセンターを慎重に抜く。

ドリル

ドリルドライバーにて2ミリの穴へ広げる。グリップエンド側だけ3ミリ穴。組み立てるときにこれらへ真鍮ピンを入れて叩いてつぶせば、補修個所もほぼわからなくなる(といいんだけど)ね😶

ロゴへのスミ入れ

研磨で元々かすれていたロゴがとうとう見えなくなってしまったので、黒色でスミ入れします。

使うのはアクリル絵の具の黒(JET BLACK)と水性ウレタンクリアー。偶然にも両方ターナー製。これに水を多めにして混ぜ合わせます。アクリルとウレタンで基材が異なるけど、問題はないようです。

スミ入れ作業中

スミ入れとは、プラモデルを作った人なら経験があると思うけど、細い溝などに黒い塗料を流し込むあれです。木工の場合だと塗料ではしみ込んでしまうから、ワックスを埋め込む技法ならありますな。

金属パーツの研磨

サビ取り

スミ入れの塗料が乾く間、金属パーツの方を磨いていきます。

画像のはお酢から引き揚げて、水洗いした状態の物。ぱっと見お酢に漬ける前とあまり変わっていないけど、サビが浮いて落としやすくなっています😃

ワイヤホイール

ドレメルワイヤホイール(ワイヤーブラシ)を取り付けて、研磨したところ。汚れもサビもほとんど落ちました。スリップジョイントのバネパーツ(画像一番下)は錆による腐食が酷く、結構ボコボコです。

そういえば、回転ツール用のワイヤホイールプロクソンのようなちゃんとしたメーカーの物を選んだ方が無難。以前に安物を買ったら、回転と同時にブラシの毛が抜け飛んで、痛い思いをしたので・・・🤣安全メガネはちゃんと着けてね!

フラップホイール

つづいて、ドレメルフラップホイールを装着し、研磨します。このフラップホイールは紙ヤスリが放射状にたくさん並んだような構造の物で、使用してすり減っても常に新しい研磨面が出てくるので、製品寿命が長いです(ちょっと高いけど)。空冷効果もあるのかな?🤔

歪み取り

ここで、真鍮板の歪みが気になりだしたので、金床金づちで平らにならします。ペラペラだから、すぐに曲がるね😶

今度はドレメルサンディングディスク#240を装着。今回はドレメルさん大忙しだな😅

このサンディングディスクは単に丸く切った紙ヤスリのようなものなんだけど、その安っぽさとは裏腹に結構使えます。#240といっても、砥粒が薄いので、キズが浅いし、紙ベースのため意外なほど柔軟に磨ける。砥石のように割れることもないしね😉

これで、大まかに金属地を出すことができました。

プライマー

真鍮板自体は組み立てると、ほとんど見えなくなるからピカピカに仕上げたりはしません。むしろ錆止めの塗装をのりやすくするために、この程度の仕上でOK。

で、真鍮はすぐに酸化して変色してしまうから、ひとまずプライマーを塗布しておきました。ガイアマルチプライマーとなっているけど、中身は染めQミッチャクロンと同じらしい。

バフ研磨

ここもひたすらドレメルにこだわり、バフ研磨してみました。サイザーから、白棒青棒で仕上げています。ナイフの刃はやはり焼き入れで硬くなっているため、この程度のバフではそこまでキズは取れないね。光沢はかなり増したけど✨最終的には刃を研ぐので、いいかな😗

プライマー処理

スリップジョイントのバネパーツも錆止め塗装をするので、真鍮板と同じくプライマー処理。小物を塗るときは綿棒なんかは便利だね。

金属パーツが一段落したので、プラスチックハンドルを仕上げていきます。耐水ペーパーを使い、スミ入れではみ出した塗料を削り取り、プラスチッククリーナーで磨きました。いい感じじゃないかな🙂

ガイアマルチプライマーは20分程度で上から塗装が可能になります。今回錆止めに塗る塗料は、POR15という車のシャーシなどの補修に使うものです。これはかなり強固な塗膜を形成してそうそう剥がれないツワモノ。しかも少々のサビの上からでも塗れてしまう。完全に空気を遮断するから、サビが進行しなくなるそうだ。

本当はこうした用途にはHammeriteの塗料缶かRUST-OLEUMPROTECTIVE ENAMELの刷毛用の缶があればいいけど、どうも日本では売っていないらしい。

POR15はかなり定評のある強固さだけど、あくまでも車の内部用なんで、あまり紫外線に強くないみたい。今回はナイフの内側だから問題ないかな。ちなみに剝がれにくさについては、この使い方だとプライマーの強度に依存します。

また長いブログになってしまったので、このあたりで一回終わらせます😓

POR15も完全硬化は24時間だしね。ではまた👋

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